2007.07.09 (Mon)
キシリトールは犬に有害との可能性-アメリカ獣医学協会

キシリトールを人間が摂取しても血糖値を急に上昇させることはないが、同協会などが昨年10月に行った発表によると、犬がキシリトールを摂取すると逆に強力なインスリン分泌作用が働き、血糖値が急激に低下するという。30分ほどで元気がなくなり、ふらつき、虚脱などの症状が表れ、ときには生命の危険もある。「犬の体重10キロあたりキシリトール1グラムの摂取で治療が必要になる」とし、少量でも症状が出る可能性はあると指摘している。
米動物中毒制御センターが扱った犬のキシリトール中毒は、2004年の約70件から05年は170件に急増、06年は8月までで114件。背景には、ガム、クッキーなどキシリトール含有製品の増加があるという。
日本では統計や正式な報告例はないが、岩手大学農学部の鈴木忠彦准教授(獣医薬理学)が獣医師らから聞いた症例では、空腹時などに、甘味料としてキシリトールだけが使われたおやつやフードを食べ、直後に散歩に出た、などの条件が重なった場合に発症しているようだという。
中毒にいたるキシリトールの量は不明で、他に砂糖や、ブドウ糖源があれば、比較的中毒は起きにくいという。
ペットフード工業会は昨年10月中旬、加盟社に「安全性を確保してから使用するように」と通達したが、今もペットショップなどには、キシリトール配合商品が並ぶ。アイリスオーヤマ(仙台市)は、中型犬(体重10~20キロ)用のガム(130グラム中キシリトール0・65グラム)などを販売している。「アメリカ獣医学協会の見解に照らして安全性に問題はないと判断した」と説明するが、8月以降はキシリトールを省いて製品をリニューアルするという。
(要注意! キシリトール 犬には「毒」)
日常生活の中で、ワンちゃんに「毒」なものは結構あるようです。タバコの吸い殻などは当然のこととして、他にもタマネギやチョコレート、観葉植物も有毒な成分を含んでいることがあります。
タマネギは、チオ硫酸化合物を多く含んでおり、その成分のせいで赤血球が壊れやすくなり、結果、溶血してしまいます。注意が必要なのは、加熱したところで成分は変わらないという点です。調理された料理をワンちゃんにうっかり与えてしまい、タマネギが入っていた、ということもあります。
チョコレートは、含まれているTheobromine(テオブロミン)という成分を代謝できない為、中毒を起こしてしまいます。 テオブロミンの致死量は、犬の体重1キログラム当たり250~500mgとされています。板チョコにして、致死量が2~3枚ですので、そんなに食べるワンちゃんもいないとは思いますが、嘔吐や下痢、興奮、発熱、痙攣などの発作があったり、血尿や脱水を起こしたり、昏睡状態に陥ることもあります。
観葉植物に関しては、
・アサガオ(種子)
・キキョウ(根の部分)
・キョウチクトウ(樹皮、葉、根、枝)
・ポインセチア(茎や葉)
・シクラメン(根や茎)
・アイビー(全体)
こうしたものが有毒な成分を含んでいるとされています。
「歯に良いから」と思って、キシリトール配合の物をわざわざ与えていたという飼い主の方もいらっしゃったかもしれません。確実に有毒であるとは言い切れないでしょうが、控えた方がよいと思われます。ワンちゃんのため、お気をつけてください。
やってはいけない!タマネギ中毒
チョコレート中毒に注意
観葉植物に注意

トップページへ
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
キョウチクトウ- style="background-color:lightgreen" 和名- style="text-align:center;" キョウチクトウ- style="background-color:lightgreen" 英名- style="text-align:center;
2007/09/30(日) 15:56:35 | 植物辞典
| HOME |